2014年09月14日

慈しみ育むこと その1

良くメールやコメント欄でサザビーの健康状態の管理やコート
及び、筋力や歯のケア等を聞かれることがあります。
けれど自分ではあまり特別な管理をしているわけではないので
相手が納得するような回答を提示できないことがしばしば。。
だってどちらかというと、これを読んでいらっしゃる皆様の方が全然
自分よりも愛犬の健康に気を配っておられるような気がするぐらいですから。

だって、コーヒー飲ませませんよね?
ケンタッキー、絶対に与えませんよね?
もちろん我が家でも毎日好きなだけ与えるわけではないけれど
よそのお宅のワンちゃんよりは、そういった一般的には良くないとされる
人間と同じ食べ物をサザビーは食べているわけです。

あ・・・誤解しないでくださいね。
絶対にコーヒーとかケンタッキー、与えちゃダメですよ(汗
これはある一例として書いただけですので。。
つまり、これから書く内容はあくまでサザビーの場合として受け取ってください。
自分は動物医療に詳しいわけでもないし、トリマーでもありません。
ましてやショードッグを完成させた経験があるわけでもありません。
全ては先入観を無くした状態で、独自で試行錯誤を繰り返した一つの方法です。
元はただの絵描きに過ぎないのですから・・・・・・


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人間を含めた動物には、永遠の若さと生命を手に入れることはできません・・・
でも「この世に生きることだけが生命力」ではないと仮定するならば
サザビーは「一握りの永続性な生命力」を授けて頂いたのかもしれません。
永続性とは例えば「コンピューターのデータを生成したプログラムが仮に終了したとしても
そのデータが存続する特性」を総称する言葉です。(Wikiね)

つまり本来なら、老化と共にその能力の大半が失われているであろうとされる
視力、聴力、脚力、歯、食欲、気力、判断力、コートの長さ等etc
それら全てが偶発的な何かのきっかけで、今も永続的に存在している気がします。
ここではそのきっかけとされる内容や、そこから推測できる事柄を
なるべく分かりやすく書いていきたいと思います。
御質問を頂いた方々への自分なりの回答になるのですが、あくまでも参考程度に留めておいてくださいね。
(まあ、今後の自分自身の忘備録でもあるのですが・・・汗)

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最初のキーワードは「きっかけ」です。
皆様は覚えていらっしゃるでしょうか。
数年前、サザビーが徐々に呼吸困難になり、安眠出来なくなった日々のこと・・・
あらゆる病院を巡り、そして書物を読みましたが原因がなかなか特定できずに
目の前で苦しむサザビーをただ見ているだけの毎日でした。
文章にすると短いけれど自分達にとって、それはもう例え様の無い辛い日々でした。
突如サザビーは悲鳴を上げて、呼吸が出来ないと訴えにきます。
鼻から息を吹き込もうにも暴れて嫌がり、ところ構わずのた打ち回ります。
そして体を海老反りのように伸ばし、時には首の骨がきしむほど仰け反って
全身を痙攣させるかのようにピクピクさせて両足4本をまっすぐに伸ばしたまま
何度も何度も「ぎゃああああああああああ!」と泣き叫ぶのです。
目は白目を剥いて、口は金魚のようにパクパクと開いたり閉じたり・・・
それが次第にゆっくりとなり、動かなくなるのです。
そして突然、マラソンが終わった選手のように「ぜえぜえ」と大きく呼吸をし始め
ようやく彼女は苦しい発作を終了させるのでした。

だからと言って、そこから寝れるわけではないのです。
サザビーは反射的に寝ると呼吸困難になることを覚えてしまい、寝ようとしなくなります。
目は今にも閉じそうで眠いはずなのに、必死にこらえてうつらうつらとしているのです。
寝れば再び、またあの発作のような呼吸困難が始まると言い聞かせているようでした。
そんな彼女に何も手助けできない自分は、ただただサザビーの体をさすったり
マッサージのように首筋やマズルの周囲を揉み解すことしか出来ませんでした・・・
どんなに自分が無力だったか、それは妹の時とまるで一緒でした。
出口が一向に見えない、辛い時間だけが過ぎていく日々なのです。

しかしサザビーにはもっと過酷な試練が待ち受けていました。

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2010年1月の最後の日、その日は花時計でお散歩をした後のこと・・・
家に戻ったサザビーが突然、排便と共に大量の血を流したのです。
その血便は止まらないものでした。
まるで水のように血が出てくるのです・・・・・
すぐに病院に連れていくのですが、やはり原因が掴めず終い。。
しかし相変わらず排便の際に血便を繰り替えし、サザビーはどんどん体重が減っていきます。
血液検査の結果から、彼女のヘマトクリット値は通常の3分の1ぐらいまでになり
日に日に血が失われていくのです。。
食欲もなく、呼吸も困難、更には血も失われつつある愛犬・・・
苦しむサザビーを見て、手の施しようがないと判断した自分は
悲しいかな、心の何処かで彼女を看取る決心を固めていました。

通常のヘマトクリット値は血液検査の際に、50%を超える範囲で提示されます。
ところがこの時のサザビーは僅か14%・・・
既に危険な状態に突入していました。
貧血状態が続き、ふらふらとして歩くどころか身体を起こすことも出来ず
無理にお座りをすれば、そのまま横倒しに倒れてしまうという有様・・・・・・
呼吸も絶え絶えになり、瞳を閉じればそのまま永遠のお別れに成りかねない状況でした。

この時の病院での診断結果は輸血が必要とのこと。。
ただし犬の輸血は人間の輸血とは多少違っていて、血液型も人間の4種類と比べて13種類。
もちろんドナーとレシピエント(サザビー)のクロスマッチを行わなければ
適合するであろうとされる血を輸血しても、身体に合わない場合もあり(急性溶血反応)
更に輸血が成功しても、時間がある程度経過した場合の再輸血は、再びクロスマッチの
検査が必要になるとのこと・・・しかし決断は容易でした。
何故ならこのままの状態なら死を待つしかなかったからです。
出来ることは全て試してあげることが自分の役目でもあったと思います。
その後、多くの読者様や病院の先生の呼びかけで、サザビーの体に適合する
某・大型犬からの輸血が行われました。

輸血によりヘマトクリット値は一時的に上昇します。
しかし血液を自身で作ることが出来なければ、再び血便により値は下落していきます。
予想は的中しました。
輸血後、数日経った血液検査の結果はヘマトクリット値の減少だったのです。
サザビーは体内の骨髄で血液を作れなくなっていました・・・
病院では再度の輸血を試みることになりました。
しかし、もはや絶望的な状況でした。
何故ならサザビーが生きながらえる為には、常に輸血が必要となってしまうからです。

まともに祈ったこともない自分が、初めて頭の中で神様を作り始めました。
もう医学的な分野では彼女が助かる見込みがないと悟ったのかもしれません。
遺骨の隣に小さな祭壇を作って、九字を切り、そして唱えます。
願いは、たった一つ・・・・・・
「どんな事と引き換えにしても良いから、サザビーを生かしてください」でした。
強く強く願うことが出来たのは、自分の残された寿命との交換でした。
犬の1年は人間の1年と比べて約4倍のスピードだそうです。
つまりサザビーが1年間無事に過ごせるのなら、自分の寿命を4年ずつ削り続けて欲しいという願いです。
馬鹿げているかもしれません。
けれどこの時は、もう何もすがるモノがなかったのです。

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読者の皆さんは、きっとこう思うでしょう・・・
呼吸困難の発作は、この時どうなっていたんだろう?と。
実は呼吸時の発作は時々起こっていましたが、比較的少ない確率に減っていたのです。
当然0ではないので、安眠することは出来なかったはずですが・・・・・・
しかし不幸中の幸いとでもいうのでしょうか。
痙攣するほどの発作は、この時点で起きていなかったのです。

2度目の輸血後、一時的にヘマトクリット値は再び上昇します。
けれど体内で血が作られなければ、出血が続く限り彼女の血液濃度は減少を始めます。
貧血気味になり、やせ細って次第に立つこともままならなくなるサザビー。
食欲もなくなり水分もロクに摂れない状態が続きました。
こんな衰弱しきった体で呼吸困難の発作が始まれば、ひとたまりもありません。
しかし弱った彼女にも容赦なく発作はやってきます。
サザビーがグッタリしながらも口をパクパクさせて、苦しそうな呻き声を上げました。
発作が始まる合図です・・・・・・

人は追い詰められたら、何でもする。。
それは周囲の既成概念に捕らわれることなく、現状と向き合うということ。
せめて苦しみから解放させてあげたいと願うのは、親なら誰でも同じ気持ちでしょう。

その時、そばに居た友人のYさんが突然、目薬をサザビーの鼻の穴に挿したのです。
あっけにとられる自分と、何が起きたか分からずに鼻から目薬を垂らしてむせ返るサザビー・・・
ところが、その時サザビーは大きく鼻で呼吸を繰り返したのです。
あれほど鼻から酸素を取り込めなかった子が、大きく深呼吸をしたのです。
そして二度三度、ケホケホと咳をしながらも「エヘヘ」と笑ったのでした。
発作の恐怖から解放されたからなのでしょう、久々に彼女は笑顔を見せたのです。

お医者さんにも原因は特定できず、呼吸困難だった愛犬が
鼻から目薬を投入しただけで、以前のような呼吸を取り戻した・・・・・・
目薬を流し込む処置が正しかったのか、正しくなかったのかは別として
当時の状態を乗り越える手段としては、最良の選択をしたのだと思います。

答えは身近なところに転がっていたのかもしれない。
既成概念を鵜呑みにしてしまったために、自分も妹も彼女の呼吸困難の症状を
「気管虚脱」と決め付けてしまい、長年に渡って続いていた病状の根源に
なかなか辿り着けなかったのかもしれません。

これが「きっかけ」です。
そしてこの一件により気づかされた自らの過ちを反省すると共に
健康に対する思考を方向転換させていきました。
ここからサザビーの身体能力は劇的に変化を遂げていくのです・・・

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サザビーは呼吸が一定に戻ると睡眠を摂り始めて、再び息苦しくなり
発作の前兆が始まると鼻から目薬を注すという日常を繰り返しました。
血液は減少傾向でしたが、睡眠が今までよりも摂れたせいでしょうか。
彼女は水を飲むようになり、そして自分が飲むコーヒーを欲しがるようになったのです。
カフェインが身体に良いわけないことは十分承知です。
ただ気力のなくなっていた彼女が極端に欲しがるその瞳に、自分も何かを感じたのでしょう。
ひょっとしたら一緒に居られる時間は、もう残り少ないのかもしれません。
呼吸が出来ても体内で血が作られないのですから・・・

こうなったら好きなモノを与えてあげよう。

日々、点滴だけで生かされてる痩せ細ったサザビーが口に出来るものなら、
この際何でも良かったのです。
コーヒーを口に注いであげたら、美味しそうにゴクゴクと飲みだして
ケンタッキーを見て、ほぐして与えたら、たどたどしい動きながらも肉にかぶりついた。
ワンコの常識で止められている食べ物を解禁した時、ついにサザビーは動き出したのです。
そしてずっと見ることの出来なかった笑顔を作ってくれました。
もうダメかもしれないけれど、最後の最後に笑顔になってくれたことに喜びを感じました。
不思議なモノです・・・
もうダメかもしれないこんな時に、ようやく垣間見れた笑顔に喜びを感じていたのですから。

この後、サザビーには奇跡が起こり続けます・・・・・・

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すみません、長いですね(汗
けど現在の生活に至る経緯を書かないと、なかなか理解するのは難しいと考えたので
今回は始まりから「きっかけ」に繋がる経緯を、なるべく詳細に書かせて頂きました。
次回はさらに具体的な薬の効果等、病気の克服に繋がる「維持」についてです。

※沢山のオフ会の参加表明、ありがとうございます★☆★
締め切りは9月いっぱいになりますが、宜しくお願いいたしますヽ(・∀・)人(・∀・)ノ





この記事へのコメント
あの時の事、思い出しました。
一番辛かったのはビッコちゃんとお兄さんなのは
充分、分かってますがそれでも
毎日毎日ブログを見るのが怖かったのを覚えています。

追記、お待ちしてます。

Posted by なお at 2014年09月15日 08:34
お疲れ様です。なおさんと一緒でこの頃はブログを見るのが辛かったです。きっと今思い出しても辛いのでしょうけれど、詳細を教えていただけるととても参考になります。ありがとう羊Yさん。
Posted by kiccho at 2014年09月15日 11:44
私も、あの頃ブログを見るのが怖かったです。
あの頃を思い出すと、ホントにサザちゃん頑張ってくれましたね。
おにいさんが、居てくれたおかげですね。
思い出すと辛いでしょうに、読者のためにありがとうございます。
でも、無理しないで下さいね。
精神的なものは、他人にはわからないから。
Posted by ジェイママ at 2014年09月15日 19:48
こんにちわ。

あのころのサザビーは、眠れない状態が続いてましたね。
ここまで回復するとは、奇跡としか、いいようが無いですね。

何かの本で読みましたが、犬が10歳を越えたら、
ある程度の制限はありますが、何でも好きの物を与えた方がいいと書かれてました。
Posted by アトムパパ at 2014年09月15日 20:07
いまこうして数年前のことを振り返ると、一連の流れが良く判ります。お兄様、わかりやすく書いてくれてありがとうございます。

とても大変な闘病生活だったとは思いますが、今後もうちの子達の糧になるように参考にさせていただきます。

勿論ケンタッキーや珈琲はあげませんよ(笑)


Posted by ゆきな at 2014年09月15日 20:45
あ、その大型犬がニコラピちゃん?貞子さんとの出会いだったのかなって思いました。お二人も運命の出会いだったんですね!! 
ずっと、ビッコちゃんのオペの日に一緒にいたのは、どなた?って思っていました。写真では不自然にカットされていて、お兄さまらしくないな、きっと皆には紹介出来ない方なんだろうと、勝手に想像していました。やっとすっきりしました。
Posted by 里美 at 2014年09月16日 16:32
すっかりご無沙汰しています
私もあの頃を思いだしました…

びっこたんの事が心配で、
何度夜中にそのサザを開いた事か…

自分の無力さに
ポロポロ涙がこぼれて止まらなかった事を
思い出しました

でも…
カフェオレとケンタが活力だったとは…^_^;

人間も同じだよね…
制限や我慢ばっかりじゃなく
自分らしく生きていきたいよね

あたりまえの毎日を過ごせる事に
感謝します
Posted by 華鈴ママ at 2014年09月16日 19:01
ブログの記事を読み、ただ祈ることしか出来なかったあの頃。
あの時の気持ちは忘れられません。
実は私もサザビーはもう・・と思ってしまっていました。

我愛犬もケンタッキーが大好きでした。
今でも誕生日と命日にはナゲットをお供えしています。
彼女は14歳で亡くなるその日まで美しく、
元気でお散歩をしていました。
Posted by フッフールママ at 2014年09月24日 21:36
 
実りの15歳♪慈しみ育むこと その2