2010年01月18日

あなたに届くまで・・・35

あなたに届くまで・・・35

約1週間ぶりの更新ですが・・・・
今回はあっさり公開したいので、後で夜にでも来てくださいな(・∀・)ノ
珍しくここから読めるようにしときますね★☆☆

あなたに届くまで・・・35

それでは、また〜♪

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『そこに一体、何が潜んでいるの・・・』


かすかに震える声で先生が言いました。
しかし私は椅子に深く座ったまま、瞼を閉じたまま・・・
重い口を開き、たどたどしく言葉を押し出します。


私『言え・・ない・・・』


か細い声で辛うじて返事をするのがやっとでした。
先生は私を見つめたまま、軽く唇を噛んで静かに頷きます。

それは『子供』『』『探す』『溺死
のキーワードから連想しうる、私の心の奥底に潜む苦悩に、
彼女がようやく辿り着いた瞬間でした・・・

突然、その恐ろしい『何か』は姿を露わにしたのです。
椅子から立ち上がって、大声で笑い始めた私。



海 で 娘 を 殺 し た の お お お !



静寂を打ち破るかの如く奇声を上げたのです・・・


こ れ だ ・ ・ ・


先生は慌てて何度も名前を呼びかけて、私の両肩を掴み揺り動かしました。
しかし私は彼女の腕を払いのけ、椅子やテーブルをひっくり返して、
カルテや書類を足で踏みつけたまま、髪を両手で掴んで引きちぎり、
血走った瞳で彼女を罵倒し叫び続けます。


離 し て 、 あ の 子 が 待 っ て る の !

邪 魔 な ん か さ せ な い !



必死に身体を張って受け止めようとする先生に唾を吐きかけた私・・・
彼女の腕は擦り傷と痣だらけになり、白衣のボタンが取れて床に転がります。


お 前 な ん か に 何 が わ か る の よ お お お !


時には笑い、
時には怒り、
時には泣きながら暴れ続けたの・・・

だって・・・
だって・・・

もうそうするしかなかったのだから・・・


私が苦悩し続けるマリアの過去・・・

誰にも話せなかった彼女の死・・・



それが、ついに他人の前で引き出されたの。
先生の手によって、再び記憶が鮮明に蘇ったの。



も う 、 元 に は 戻 ら な い ・ ・ ・

何 を し た っ て 、 元 に は 戻 ら な い ・ ・ ・




それは答えのない問題。
そして終わりのない旅。
寄せては返す波のようにやってくる激痛。
またあの忌まわしい記憶と対峙することになったのだから、
恐怖と不安が襲いかかってきて、私はパニックを起こしたのです。


忘れるしかないの

忘れなくちゃ、やり直せないの

・・・だから忘れたかったの



だって封印するって決めたのだから。
そのために日本に戻ってきたのだから。

話したって楽にはならない・・・
話したってマリアは戻ってこない・・・


だ っ た ら ・ ・ ・




あ の 子 に は 可 哀 想 だ け ど 、

忘 れ る こ と は 自 分 を 守 る た め だ っ た の ・ ・ ・
















『なんでアメリを殺したのって思ってる?』


かすかに震える声でKが言いました。
しかし私は瞼を閉じたまま・・・
重い口を開き、たどたどしく言葉を押し出します。


私『思わ・・ない・・・』


か細い声で辛うじて返事をするのがやっとでした。
Kは私を見つめたまま、軽く唇を噛んで静かに頷きます。



も う 、 忘 れ た か っ た の ・ ・ ・



その場所は、藤沢市の小さな丘のある公園でした。
サザビーはここでアメリと初めて逢って、兄弟のように一緒に遊んだの。
私達は幼馴染であったことや、一緒に犬を飼ったことを本当に喜んだの。
それはイタリアから帰ってきて、独りぼっちで苦しかった私が、
初めて心の底から笑顔になれた一瞬だったの・・・

そう、私にとっては忘れられない、
あなたとの大切な思い出がまた一つ増えたんです。


でも、そんなことですら忘れなきゃ・・・

Kちゃんは壊れちゃうんだよね・・・



今の生活が大切だから、過去の自分の過ちを封印することは、別に悪いことじゃない。
ううん・・・むしろ大切なことなのかもしれない。
人間は愚かだから、そんな風にしなくちゃ生きていけない時もある・・・



私 も そ う だ っ た ん だ ・ ・ ・



頬から大粒の涙がこぼれ落ちました。
瞳の奥から、前が見えなくなるくらい沢山の涙が滴り落ちていきました。
突然の事に驚いたKが思わず声を漏らします。

K『な、なんでAが泣くのよ、怒ってたんでしょ!』

彼女の問いかけに大きく頷いた私は、それでも笑顔だったんです・・・
涙が溢れ出して止まらなくても、
彼女を許せないくらい怒っていても、
その表情は飛びきりの笑顔でした。


いいの、大丈夫・・・

今度は私があなたを守ってあげる



そんな風に思っていたの。
私やサザビーのことを忘れたくて、思い出したくないのなら、いいの。

それでも私達はKちゃんやアメリを忘れないから・・・



だ か ら ・ ・ ・

お 願 い ・ ・ ・








も  う  苦  し  ま  な  い  で  


























先生は暴れる私を抱きしめて大きな声で言いました。


も う 、 苦 し ま な い で ・ ・ ・


手足をバタつかせる私の耳元で、
何度も、何度も繰り返して言いました。

どのくらいの時間が経ったのでしょう。

そんな先生の声はいつしか涙声に変わって・・・
私は嗚咽を漏らしながら床に座り込んで・・・

彼女にしがみつき、赤ん坊のように泣き続けました。


苦しくて苦しくて、どうしようもなかったの・・・
娘が居なくなって、どうしていいかわからなかったの・・・

だって・・・

誰にも、
誰にも、
話せなかったんだもん・・・




もう、本当にどうしていいかわからなかったの・・・




吐き出した数々の言葉は、積もり積もった私の懺悔でした。
悔いることからも、逃げ出した迷える子羊の末路・・・
いつも教会で後ろめたかった。
イエス様を見ることができなかった。
でも隠し通さなければ、もう生きていけない気がしてたから・・・



診察室の中では啜り泣く声が漏れて、テーブルや椅子はひっくり返ったまま・・・
床にはカルテが散乱して、まるで大きな地震が襲ったような惨状だったけれど、
私の心には少しずつ、安堵感が芽生えてきていたの。

抱きしめてくれている先生の腕の力は、弱まることがありませんでした。
震えが続く私の身体を、まるで大きく守ってくれているようです
傷だらけの先生に凭れかかって、その暖かさや温もりに触れたことで
私は次第に落ち着きを取り戻していきました。




先生・・・

ごめんね、痛かったでしょ・・・



きっと怖かったよね、私、狂っていたものね。
でも受け止めてくれて、ありがとう・・・

もう一度、マリアを呼び出してくれて感謝してます。











公園の芝生に沢山の涙が落ちていました。
それは私達の友情の証し・・・

どんなことがあっても、私達は親友だったのだから・・・






K『無理しなくていいのに・・・』

怒った表情で口元をぎゅっと結んでいた彼女が言いました。

K『嫌いなら嫌いでいいのに、馬鹿じゃないの!』

夕暮れ時の公園に彼女の声が響きます。
私は首を左右に振って視線を彼女に向けました。

私『・・・無理なんかしてないよ』

K『サザビーのためでしょ?それとも自分のため?私を憐れんでいるの?
  冗談でしょ、Aに子供のいる家庭の事情なんてわかるわけないじゃない!』


彼女の瞳にも薄らと光るモノが見えました・・・
人は過ちから逃げることはできないんです。
後悔しきれない辛い過去だって、向き合わなくちゃいけないんです。


逃げれば逃げるほど、その分、苦しさが増していくだけ・・・


Kもきっと苦しいんです。
同じ過ちを犯した自分には、それが手に取るように解ったの。
だから私は彼女を守りたかった。
今の辛さを少しでも癒してあげたかった・・・

だ か ら 、 聞 い て ・ ・ ・




K ち ゃ ん 、 私 ね ・ ・ ・

イ タ リ ア で マ マ だ っ た ん だ












空には星が光っていました・・・
不思議と気持ちは落ち着いて、時折吹く風が心地良かったの。

有りのままを彼女に伝えた日。
その時間は、長いようで短かった・・・
理解してくれなくても、軽蔑されてもいいの。
ただ、あなたを守りたかっただけ・・・


微動だにせずに立ち尽くす彼女の目からは、
今まで見たことのないほどの涙が溢れていました。







公園の芝生に沢山の涙が落ちていました。
それは私達の友情の証し・・・

どんなことがあっても、私達は親友だったのだから・・・






もっと早くにこうすべきだったのかもしれない。
舞鶴にいる頃だったら、何でも一番先に打ち明けていたはずなのに・・・
時が過ぎて大人になると、色々な隠し事が出てきちゃうことも事実で、
だけどあなたを大切に思う気持ちは、あの頃と何ら変わらない。

それだけはどうしても伝えたかったの・・・


それに・・・私さ、

もうあまり時間がないんだ・・・






日が沈んだ公園で私達は泣いていました。
でもね、顔はクシャクシャだったけれど2人とも笑顔だったの・・・

前に言ってくれたでしょ・・・



あ な た の 笑 顔 が 見 た い ん だ っ て




私 も 同 じ ・ ・ ・

K の 笑 顔 が 見 た か っ た ん だ 









マリア、アメリ、見てるかな・・・
ママ達、ちゃんと仲直りできたよ。

もうすぐ、そっちに行くからさ、
そうしたらお礼を言わせてね・・・




ご  め  ん  ね  ・  ・  ・  そ  れ  と  、


あ  り  が  と  う  っ  て  ☆  ☆  ☆






(※完全版は【あなたに届くまで・・・】に収録されています)

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この記事へのコメント
わーい (^^)/
Posted by SA at 2010年01月18日 16:17
マジ?
Posted by よりこ at 2010年01月18日 17:15
本当?

うれしい〜☆
Posted by ぽぽママ at 2010年01月18日 20:34
お兄様 お疲れさまです。先程 ポストを開けると 待ちに待ったサザビーちゃんの カレンダーが届いていました(^_^)v 有り難う御座いました。 サザビーちゃんは 相変わらず可愛いですね 此れからも サザカレを 大切に使わせて 頂きます。 有り難う御座いました?
Posted by たた at 2010年01月18日 20:36
本当ですか!?びっくり!
嬉しぃです〜(*^∀^*)
Posted by まぃ at 2010年01月18日 20:58
マジですか!?

ありがとうございます☆☆☆
楽しみデス
Posted by 白ネコ at 2010年01月18日 21:42
o(^o^)o ワクワク
Posted by 雪花 at 2010年01月18日 21:50
兄さんありがとう〜!
m(._.)m
また後で来てみますね。
Posted by 華と鈴のママ at 2010年01月18日 22:12
先日 カレンダーが届きました
サザビー めちゃめちゃ可愛い
こんなに愛らしいとは!
一年間 嬉しいわ〜 ありがとうございました
Posted by もかち at 2010年01月18日 22:27
今日サザカレ届きました。大事に使います。ありがとうございました。
Posted by りんご at 2010年01月18日 22:39
うひょ〜楽しみでつ
Posted by marin&hotaruママ at 2010年01月18日 23:09
やった〜♪

あ、
カレンダー先週届きました☆
さっそく玄関に飾らせてもらいました♪
ありがとうございました。
Posted by ゆり at 2010年01月19日 00:54
やば…
職場で読んでしまって、目が真っ赤です
Posted by kanamama at 2010年01月19日 10:02
何でも無い一日が、いろんな背景に支えられているんですね・・・
Posted by SA at 2010年01月19日 10:12
人は誰でも、いろんな苦しみや後悔を背負っているんだろうな。人に言えること、言えないこと、認めたくないこと、認めざるを得ないこと・・・・、いっぱいいっぱい背負って、それでも毎日を生きていかなければならない。辛くても苦しくても、それが「あなたが生きたかった今日」なんだろうなって思います。

【完全版】が届くのを楽しみにしています。
Posted by Joy-stone at 2010年01月19日 11:08
読めました、兄さんありがとう。
Posted by ビッケ at 2010年01月19日 11:40
人は人に癒させて…助けてもらうから助けることができる…
胸が痛いです。
でもAyaさん…先生やKさんがいて良かった。
安堵感を感じることができて良かった。
大切なことを教えられます。
私も届くのを楽しみにしています。
Posted by ミルル at 2010年01月19日 14:11
お兄さんありがとう 改めてあやさんの心の苦しみや優しさを感じて涙しました。 Kさんと仲直りできて良かった。
Posted by NK at 2010年01月19日 17:04
ぉ互いの思ぃをさらけ出すのは、なかなか難しいと思います。それでもKさんを苦しませたくない、笑顔を見たいという思いの一心から自分の過去を打ち明けたAyaさん、そしてそれを受け入れたKさんも…過去の思いは辛いけれどとても素敵な友情がぁるのですね…(^^)

お兄様、今回はこちらで見せて下さりありがとうございました(*^^*)
Posted by まぃ at 2010年01月19日 18:58
サザカレが届いていました。
ありがとうございました。
Posted by maumam at 2010年01月19日 20:18
耐えがたい苦しみや悲しみの経験は、やさしさや寛容の気持ちを与える。。という事でしょうか。。
自責の念が消えることはなかったとは思いますが、言葉にして相手に伝える大切さを感じました。
Kさんとのその後、気になっていた重しが軽くなった気がしました。。
Posted by うさぎ at 2010年01月19日 21:25
35をこちらに載せてくださったのはうれしいですけど
31〜34まで読めてない方が、私も含めたくさんいらっしゃいますよね。
途中が分からないのが残念です。
31〜34はあちらにはいかないのでしょうか?
Posted by こおり at 2010年01月19日 21:31
お兄さん、読ませてくれてありがとうございます☆

マリアちゃんのこと、アメリのこと・・限られた時間の中、AyaさんとKさんは解り合えたんだね・・・安心しました

あっ、サザカレ届きましたよ!
こちらもありがとうございました?
Posted by なつ at 2010年01月19日 22:16
抱えきれない程の悲しみを辛さを1人で抱え込み、ギリギリで気を張り続けて踏ん張っていたAyaさんを思うとやりきれなくなります…でもKさんとも分かり合えていたようでよかったなって思いました。読んでいたら涙が溢れてきました。

羊様、こちらへのアップありがとうございますm(_ _)m
Posted by 雪花 at 2010年01月19日 22:54
お兄様ぁ〜〜〜〜
こちらにアップしてくれて、
ほんとありがとうですm(__)m

会社でお昼休みに読んで号泣
家に帰ってから、、また号泣。

読ませてくれた、お兄様に心から感謝です。


P.S.遅くなりましたが、サザカレありがとうございます。
  毎日サザビーとにらめっこしてます(^^)v
Posted by みさき at 2010年01月20日 00:58
私の家の近くでこんなにも悲しい出来事があったんですね。

他には何も言えません。
Posted by あんずパパ at 2010年01月20日 21:01
こちらにアップして下さってありがとうございました。
私もKさんとの事が気になっていました。
親友同士仲直り出来て嬉しくてそれ以上はなんて書いてよいかわかりません。
Posted by ちゃこ犬 at 2010年01月22日 13:28
 
小顔★千葉インターでお会いしましょう♪